院長の独り言
Monologue

2006.3.29

葛根湯について

葛根湯は、最も有名な漢方薬です。漢方を知らない人でも葛根湯を処方してくださいと頼む人は多くあります。かぜ、気管支炎、気管支喘息、腹痛、肩こりなど様々な病態に広く効果があります。江戸時代には、医者は誰でもなることができて、あまり努力をせずに「しょうがないから医者にでもなってみようか」と医者になり、薬の知識がないまま患者さんを診察して、もろもろの症状に何にでも葛根湯を処方するとかなりの確率で病気が良くなることが多く、江戸時代に葛根湯を多用するやぶ医者は葛根湯医者とも呼ばれていました。それだけ急性疾患には適応が広いということです。葛根湯は七つの生薬からできています。葛根はくずで、かぜをひいた時にくず湯を飲んだ経験はあるとおもいますが、発汗と解熱作用があり、頸や肩の筋肉をほぐす作用があります。麻黄と桂枝は温めながら発汗、解熱作用があり細菌やウイルスがまだ体の表面で暴れているときに効果を発揮します。芍薬と大棗(なつめ)甘草は滋養強壮効果があり、麻黄や桂枝の攻める作用の調整役も行います。麻黄は覚醒作用があり、朝が弱い人は朝一服葛根湯を内服すると元気がでますよ。小生も外来がある日は、葛根湯を内服してから外来が始まります。葛根湯は様々な病態に効果があり、今もって風邪薬のベストセラーです。