院長の独り言
Monologue

2022.1.30

青山学院大学の箱根駅伝優勝から考えたこと

今年も始まりは箱根駅伝でした。青山学院が王座を奪還したのはご存じかと思います。昨年惨敗して原監督も選手も悔しかったことでしょう。その悔しさから反省して新しい青学駅伝部を作ってスキのない戦い方でした。昨年エースが故障して走れなくて精神的にもろくなって、往路で不甲斐ない戦い方をしてしまいました。それをふまえて今年はエースを作らずに、補欠も含めた選手全てを強くして戦ったことが主な勝因ではなかったでしょうか。私も剣道で経験がありますが、一番強いエースの比重が大きいとそのエースはストレスでつぶれてしまい、他の選手が動揺してしまいます。特別にトップランナーはいなくても、全ての選手にエースの自覚を持たせてトレーニングを行って多くの強い選手を輩出した原監督の手法はあっぱれという他ありません。
 トップが方針を決めてぶれることなく皆で頑張っていく。かつて日本の企業が強かった頃は、この方針があった様に思います。古来から日本人は島国であったために優秀な遺伝子が混じることもなく、さらに農耕民族であったので皆が同じ様に力をつけて来ました。みんなから信頼される人がリーダーとなって誰一人も置き去りにしない日本文化を築いてきたのです。駅伝はなるべくブレーキの選手を作らずに皆が同じ目標に向かって戦うスポーツです。最も日本人の精神にマッチした競技であり、特に箱根駅伝は最も過酷な距離で戦うのでドラマを生むので多くの日本人が見るのだと思います。
 しかしながら、いくら原監督が素晴らしい方針を立てても走るのは選手です。選手一人一人が自分の特徴を理解して、日々のトレーニングの中にしっかりと自分で考える仕組みを作っているのだと思います。高校生を入学させる時に自分をしっかり持っている生徒を優先して入学させると聞いたことがあります。ずば抜けた素質を持った生徒は他大学へ行くことが多いので、必ずしも青学からオリンピック選手は出ていないのかもしれませんが、この様に日本人に適した勝ち方を教えられた選手は、卒業後にどのような世界に行っても長い人生の勝利者になる可能性は極めて高いと推察します。
 もう一つ青学の強さに忘れてはいけない秘密があります。それは原監督の奥様の美穂さんの存在です。美穂さんが寮で選手の愚痴を聞いたり悩みの相談にのって選手たちの精神的なフォローを行っていることは、青学の活躍の大きな比重を占めていると私は考えます。また原監督が突っ走らないようにブレーキをかけて事故を防いでいることは、忘れてはいけないことです。世界的にその会社の重役の中に女性が占める割合が重要とされています。女性の持っている調整能力が男社会で大変重要になって来ています。日本の社会ではまだまだ女性の重要性に気が付いていないのは大変残念であり、そこを改善していくために子育て支援を含めた女性のバックアップこそが、日本復活の起爆剤になると私は考えています。何を隠そう斐川中央クリニックの今日の繁栄があるとしたら、妻や女性スタッフの力によるところが大きいと私は考えています。何度も彼女たちにはピンチに助けられて来ました。女性スタッフを育てて彼女たちの意見をしっかりと聞く会社や組織は大きく崩れることはないと考えています。また、患者さんの多くが女性であり、彼女たちがなるべく満足する様なクリニックを作ってきたことが、当院を成長させた原動力になっていることも事実です。
  男には男の役割があり、女には女の役割があります。古来の日本でも上手く社会が回っている時は女性の存在感が大きくあったと考えます。
 青学の箱根駅伝での復活勝利の要因から、強靭な組織の作り方と男女の役割分担の重要性を考えて見ました。今後の皆さんの組織の発展に役立ててもらえば幸いです。