院長の独り言
Monologue

2006.2.8

やせるということ

最近、肥満が原因で体調を崩したり、糖尿病や高脂血症、脂肪肝になったりして来院される患者さんが増えてきました。10歳代の頃は、基礎代謝(安静時の消費エネルギー)が高く、息をしているだけでエネルギーを消費しますが、中年になると基礎代謝が低くなり省エネの方向になっていくので、若い頃と同じカロリーを摂取していると太ってきて、中年太りになるのは普通なのです。小生はやせ型ですが、40歳を過ぎて少し体重が増えてきて、中年太りで下腹がポコンと出る事だけは避けたいと考え、やせる漢方薬を作りました。しばらく飲んで体重60kg位(身長170cm)に維持することができて今は飲んでいません。やせると言うことは摂取したカロリーよりも消費したカロリーが多くないと絶対にやせません。この引き算をいつも頭において生活している人が体重をコントロールできます。運動をするかカロリーの高いものを控えるかしないと体重は落とせません。そのことは、ある意味では自分の精神をコントロールするということでもあります。ダイエットはあくまで食欲を適度にコントロールできるかどうかにかかってきます。漢方薬で食欲を抑えて幾分基礎代謝を高めてコントロールできるようにはしますが、あくまで自己管理が主体です。最初に来院された時に、この人はやせるのかやせないのか大体判断がつきます。ただ60歳を過ぎると基礎代謝の関係からダイエットはかなり難しくなります。
 女性の場合は、もうやせなくても十分に美しい方も、やせたいという願望を持っている人がいます。小生は個人的には、女性はまろやかに少しふっくらしている人が好みなので、そのような人が来院されるとやせなくても十分だと思うことが度々あります。本人は真剣なのでお手伝いさせて頂いていますが、過度のダイエットは美しさを損なうことがあり、人から見て美しい適度の体重があることを知って頂きたく思います。