院長の独り言
Monologue

2015.12.30

避けて通れない道

いよいよ今年も後一日となりました。
  今年日本人に大きな勇気を与えてくれたのは、何と言ってもラグビーのワールドカップで24年ぶりの勝利を優勝候補の南アフリカからもぎ取ったことでしょう。
五郎丸ブームで子供までもがキック前のポーズを真似しています。本当に真似しなければいけないのは、ルーテインのポーズでもなければ試合での戦いぶりでもないと思います。このチームは弱小のメンバーをワールドカップで勝たせるために5年間に渡って朝5時から夜遅くまで世界一と言われる練習を行って来ています。その結果として筋力や緊急時の自主性や主体性がついて最後のトライに結びついたのです。世界一の練習をしてきた自分たちだからこそ最後の数分で格上の南アフリカからトライを奪えると信じたのです。
 私自身の中学高校時代を振り返って見ると、剣道をしていましたが中学時代はキャプテンもやっていて県大会の優勝候補でもありましたが、大将戦で負けたり個人戦でも肝心なところで負けてしまい、優勝経験がありません。今はその理由が分かります。私は若い頃は苦しい練習を避けて要呂よく立ちまわる傾向がありました。剣道の先生に稽古をつけてもらう時に厳しい先生は避けていました。高校時代の勉強もとことんやった経験がありません。中学高校時代は適当にただなんとなく生活している感じでした。それでは絶対に何の結果も出てくるはずがありません。
 人間は、何か目標がある時それに到達するためには、どうしても避けて通れない努力が必要であるということです。その到達までの距離が長ければその努力も膨大なものにはなるけれども、その努力なくしてはその頂には到達できないということです。逆に言えば自分の好きなことであれば、努力さえすれば誰でも目標に行くことが出来るということです。
 仕事で成功したい時に、人に頭を下げるのが嫌な人でも誰かの協力無くしては無理な場面で、人に頭を下げる努力をしていますか。
 お金儲けをして家族を幸せにしたい時に、経済の勉強や世間の動きをしっかり見る勉強をしていますか。どうしても避けて通れない道です。
 スポーツで人に勝ちたい時に人よりも筋力トレーニングをしたり、テクニックを研究していますか。
 好きな人ができた時に、その人の心が奪える様な人間になる努力をしていますか。真っ直ぐにその人のことを考えていますか。自分さえ良ければ良いと考えていませんか。好きな人のことをまずは考えて努力した時に人の心は動くものです。そのことは本気の恋愛では避けて通れない道です。
 道をどちらに進むか迷った時には、厳しくて苦しくて出来れば避けたい道に進めば成功は自ずと転がり込んでくると思います。
 ただ努力の結果は最低でも5年位先に出てくるので、大抵の人は挫折してしまいます。