院長の独り言
Monologue

2014.3.29

浅田真央ちゃんありがとう

ついさっき浅田真央ちゃんが世界選手権で金メダルを取りました。真央ちゃんほど努力した選手はいなかったでしょうが、オリンピックの金メダルには今のところ恵まれていません。ですが、真央ちゃんほど日本人にいろいろなことを教えてくれて、共に戦っている感じを与えてくれて愛されたアスリートは思い浮かびません。
 真央ちゃんが競技を続けて行くうちに、何を目標にして努力が続けられたのかはっきり理解できたのでご紹介していきます。オリンピックでメダルを取ることも大きな目標であったとは思いますが、それが全てではなかったのですね。
 自分に出来る最大限の努力をして限界まで自分を追い詰めて、それで出来上がった自分の演技を完成させたかったのですね。出来上がったありままの自分の力を発揮して、自分に力を貸してくれた佐藤コーチ夫妻や家族や多くのファンに、完成出来た演技を見せたかったのですね。オリンピックのショートプログラムで失敗した後のフリーの演技と今回の世界選手権の演技を見て、そのことを強く感じました。「ありのままの自分の力で戦う、もう怖いものは何もない」と演技中に語っているような気がしました。アスリートとしては最高の境地に達してしまったのですね。オリンピックでメダルを取るとその後のスケートショーでのギャラが増えるので、今までの多くのスケーターはメダルを取るのに必死でした。韓国のキムヨナはバンクーバーで金メダルをとって何十億円の資産を築きました。彼女はオリンピックで勝つことに徹していました。だから、強くて薄情なほどの冷静な気持ちを持つこともトレーニングされているのだと思います。ですが、真央ちゃんは強くて弱い。優しくて人情もろい。ですから、本番で緊張して失敗してしまいます。そこのところが日本人らしくて人気があるのです。真央ちゃんはもう十分に私達に最高の競技人生を見せてくれたので、これからはありのままの自分の姿で、スケートに携わっていけばいいのになと思います。
 現在上映されているディズニー映画のアナと雪の女王という映画の主題歌の 「Let it go」松たかこが歌っている日本語吹き替え版の歌詞が真央ちゃん今の心境を語っている様に思いますので紹介します。

 ありのままを姿見せるのよ
 ありのままの自分になるの
 何も怖くない
 風を吹け 少しも寒くないわ
 ありのままで空へ風にのって
 ありのままで飛び出してみるの
 二度と涙は流さないわ

最後の方の歌詞が大変気に入って、手帳にメモをしました。自分に出来る範囲で努力を重ねて行くと、こんな心境になるのかもしれませんね。
自分の持ち場で今日の真央ちゃんのように、ありのままの自分を出して何も怖くないと言ってみたいものですね