院長の独り言
Monologue

2006.4.3

化粧品について

最近、顔の皮膚炎で来院される患者さんが増えてきました。アトピーの患者さんが多いのですが、単なる接触性皮膚炎の患者さんもいます。ほとんどが化粧水などの化粧品による接触性皮膚炎です。ほとんどの患者さんは何年も同じ化粧品なのでそれによるアレルギーを疑っていません。何年も同じ化粧品を使って今までアレルギーが無くても、突然にその中の物質にアレルギー反応を起こすこともあるし、化粧品に使われている防腐剤の種類をメーカーが変えて、その物質にアレルギー反応を起こすことがありますよと説明すると、半信半疑で少し理解してくれます。防腐剤の入ってない化粧品を教えてあげて、それを使用して2週間後に肌がきれいになってやっと信じてもられます。これを塗れば肌がきれいになるとマインドコントロールにかかっていて、まさかそのことで皮膚炎を起こしているとは疑えないようになっています。男女の仲も好き同士でいたのが、突然憎しみ合うことがあるのと同じように、化粧品と皮膚も突然に相性が悪くなることはあります。それを感作されると言う言葉で医学的に表現します。今まで大丈夫だったスギ花粉に突然反応するようになって、アレルギー性鼻炎になったり、今まで大丈夫だった抗生剤で突然湿疹が出たりするのは、感作されたためです。一部分だけがアレルギー性の湿疹が出現した時には、何か今まで大丈夫だった皮膚に接触する物質を疑ってみてください。化粧品で防腐剤の入ってないものをアレルギー体質の人は使用してください。化粧水と乳液など肌に直接接するものは特に要注意です。